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人事制度改定による三〇%以上の減給
元ビヤホール勤務梶田茂夫(60歳)
■能力主義
一九九九年二月二八日午後六時四五分から約三〇分間、会社が作成した三〇ページを超える印刷物の中から必要部分だけ抜粋された〝人事制度改定〃を渡され改訂の目的などの説明を受けました。説明によると昨今の厳しい経済環境の変化に対応して、年功的処遇を改め能力主義を取り入れるといったものでした。次に私に対する具体的な待遇にふれ、四月分より給料を「月額139700円減額する」という厳しいもので、この減給は月給の三〇%を超えていました。
私はとても納得できるものではない、再検討してほしいと要求して個人面談を打ち切りました。この制度の背景には、会社の二年間続いた赤字決算がありました。その後いろいろ情報が入り次のことが分かりました。
私のように大幅に減額される人は、五〇歳以上で人事考課点が悪く、会社規定の平均昇進年数を経過して等級が滞留している者約六〇名である。その人たちは一〇万円前後給料減額を、申し渡されたこと。私達を除く管理職三七六名の平均減額幅は23898円で、減額はマイナス六・一%であることです。
三月三日私は、テレビで聞いてメモしたものを頼りに電話をかけました。それは〝管理職ユニオン・関西〃でした。同日夜、 管理職ユニオン・関西を訪ねました。仲村書記長は忙しい中を、私の実情をよくお聴き取り下さり、今後の行動についてアドバイスしてくれました。ユニオンの特徴は、企業内労組とちがいあくまでも組合員個人の意志を尊重することにあります。どんなことでも組合が最初から使用者と交渉するのではなく、個々組合員の立場と要求を考慮しながら対処してくれることです。私はその日組合に加入しました。
■自分で交渉する
翌日より書記長に毎回相談しながら次のように会社との交渉を進めました。
1、まず最初、社長宛に労働組合加入通知書をユニオンから郵送してもらいました。
2、三月六日(金)次のような文書を、社内LANを通じて社長宛にメールしました。
二月二八日(土)一八時四五分から-九時-五分の三〇分間、西日本営業部において本社の△△、**両氏による個人面接をうけました。
今回の人事制度の改定により役職定年制を設け私に対する新給与体系の説明を受け、あまりの大幅の減額に情然としました。
面接を受けた友人数人に確認したところ、給料の減額幅は皆同じようなものでした。
今回の人事制度の改定 目的については充分理解しているつもりです。後日人事説明会に使用された給与試算表 ( 二八ページ)を閲覧する機会があり、各等級職における新給与体系の全体像が見えてきました。私は今回の給与減額につき、ある部分はやむを得ないと思っております。た
だ減額幅に、こんなに差を付けていいものでしょうか管理職者三七六名の平均減額幅は二三、八九八円、指数は九三・九%になっています。ちなみに私たち呼び出し面接を受けた者の減額幅は一〇万円を超えています。昨年の決算資料は、目を通しました。五億円を超える赤字の原因は払たちの責任ではありません。
一〇〇歩譲ってそれが弘達の責任と仮定しても、それは当然役員以下管理職以上全員の責任と考えます。1人1人の評価も当然ありましょうが、今の給与改定を会社の都合によりプロフェッショナルコースに移行した少数の弱者に転嫁するのはいかがなものでしょうか。
また組合もなく新制度の情報も与えられていない私たち一人一人を呼びだして一方的な通達により大幅の給料の減額をすることが、法的にも許されるものでしょうか?
私は今回の私に対する給与減額については納得できません!先日思うところがあり、管理職ユニオン・関西 を訪ねこの組織に加入しました。書記長は私の今回の給与改定に対する意見に理解を示し、支援を約束してくれました。
私は、今年一一月で定年を迎え三六年八ケ月の勤務を終える予定です。長年お世話になり、私の人生を支えてくれた会社に対し感謝の念と今回の複雑な感慨でいっぱいです。何の問題もなく、あとの八ケ月を全うしたく切望しております。私事により、尊敬する社長に対し再度にわたりこのようなメールする事はある部分では不本意ではありますが、意のあるところをお酌み取りください。
三月九日代表取締役社長○○様
梶田茂夫
三月一一日(水)社長から私に電話があり、「人事部長を大阪に行かせるので説明を聞いてほしい」とのことでした。
三月二一日(木)人事部長と個人面談。人事部長から二時間を超える人事制度改定の説明があり、最後に私の待遇を次のように示されました。四月分より給料を月額八五、〇〇七円、減額する。私は、この待遇には納得できないのでユニオンと相談の上、対処したいと面談を終わりました。
翌日三月二二日(金)勤務中に人事部長から電話があり、再度話し合いたいとのことで同日一八時三〇分面談の上、回答がありました。出席者会社側経営本部長、人事部長、「四月分より給料を月額三四、七〇〇円減額する」。私は会社の諸事情鑑み、この減額回答を了承しました。これは、完全な私の勝利記録です。
年末には定年退職予定の私ですが、この歳になって貴重な経験をしました。もちろん、この勝利は組合あってのことです。
この時期に管理職ユニオンを知らなかったら、また組合に加入しても、適切なアドバイスがなかったら、このような結果には決してならなかったと思います。この経験を糧に、新しい交遊関係を広げていきたいと思います。
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私たちは、あらゆる不公正・いわれ無き格差と戦います。
