人々の闘い
パートでも心は社員と同じ

ガス配管加工業会社勤務主婦アルバイト八名
 
■主婦八名で分会結成.
今年一月、会社はパート従業員に対し、全員解雇(契約解除)を通告しました。しかし、すぐに若干名残すと言い直し、結局パート三二名中一七名を三月三一日付けで解雇しました。解雇された一七名のうち、私達八名は納得できず、友人から教えてもらった管理職ユニオン・関西に早速相談に伺いました。
そこで、この解雇は一般常識から言って問題があると聞き、早速組合へ八名で入会し、分会として団体交渉をしていく事にしました。そしてその日の内に会社側へ、分会を結成した事と、団交の申し入れをFAXと内容証明とで会社社長に送りました。三月一〇日、第一回目の団交です。組合より三名、分会四名、会社側三名で交渉が始まりました。第一回団交までに事務所まで伺い、要求内容を相談し、分会八名も度々集まり団結と要求事項の検討・確認を行ってきました。
私達の要求は、
① 解雇基準を明確に
② 正社員に準ずる退職金の支払い(パートですが、全員勤続八年以上だったので)
 
この二点について要求していく事にしました。第一回の団交ですが、お互いに相手の出方を見る感じで始まり、その内分会より、私達パートは八年から一五年と長期にわたり正社員と同じように働き、会社の発展に尽くしてきたのに、突然の解雇は納得いかないと、それぞれ胸につかえている事を話し、組合交渉委員からも勤続年数が八~一五年も働いていれば、パートと言えども正社員と同じ権利が生まれると主張してもらいました。
それに対し会社側は「五五歳以上の正社員も全員リストラ解雇し残った正社員も給料の一部をカットしている」現実と、会社が膨大な赤字をかかえ苦しい経営状態であると、いろいろと弁明しました。「組合に間に入ってもらっているし誠意をもって対処します」といった内容で第一回団交は終わりました。終わった後に次の団交日の約束を取り付けました。
 
■会社側の強硬姿勢
第二回目の団交です。仲村書記長にも参加してもらい、交渉委員は五名、分会八名全員、会社側三名で始まりました。分会からの質問には専務がほとんど独りで受け答えをし時には声をあらげ感情的になり、話にならない場面もありました。会社側は二つ目の要求は企業秘密なので回答できない。二つ目はパートには就業規則にも書いてある通り、退職金は出ないとことごとく拒否。結局一時間半かかったが決裂に終わりました。
第三回目の団交に臨む前に、分会八名は二回、三回と話し合い、「解雇基準の明確化、二つ目の要求の正社員に準ずる退職金の支払い要求を給料の六ケ月分と変更する事」を決めました。会社側は相変わらずの強硬姿勢。解雇基準は言えない。給料の六ケ月分なんてとんでもない。「組合さんも間に入ってもらっているし給料の一ケ月分は出しましょう」とあまりにもかけ離れた回答に唖然です。そして二言目には「裁判でも実力行使でもやってくれ」と会社側は一歩も譲りません。三回目の団交は即決裂で、すぐに終わりました。
後はもうビラ配りをしようと、翌日四月九日、早朝より駅前と会社の門前とでビラ配りを実行しました。組合から5名の応援を受け、五〇〇枚のビラを配り、会社前ではハンドマイクを使った抗議をしました。それからしばらくは反応を見るため、日をあけましたが何の反応も示して来ず、こちらから団交の申し入れをしたところ、会社側より四月二二日という連絡が入り
ました。第四回団交に先立ち、分会八名は事前に話し合いを持ちました。個々の意見を出し合っているうちに、気持ちのズレが少しずつ出てきて、最終的にもうこれ以上長引くのはいやだと、皆の考えが一致し、一ケ月プラスアルファの回答があれば解決しようと決めました。そ
して組合の交渉リーダーにも相談したところ、「分会八名全員がそれで納得できるのなら、それでもいいでしょう。でも、もし一人でもまだ戦い続けて、納得のいく回答がもらえるまで頑張るという人がいれば、組合は応援しますから」と言ってもらいました。
 
■長期戦より和解を選択
第四回団交です。組合よりリーダー他三名、分会八名、会社側三名です。分会は今回を最後にしたいと思っていたので、胸につかえている事など八名全員が発言しました。会社側はじっと耳を傾けて聞いていましたが、強い口調で反論してきました。企業内の組合(正社員の組合)に団交を申し込まれ、パートに一時金を出すのだったら、自分達のカットされている給料を元にもどして欲しいと要求されたしビラ撒きをしたため近隣の会社からどう対応するか注目されているため、特別な事はできないと。解雇基準は言えない。給料の一ケ月分は支払いましょう、少しはプラスアルファで上乗せしましょうとの回答でした。それ以上は絶対に無理ですの一点張りでした。
給料の六ケ月分出して欲しかったら、後は裁判にもっていってくれと相変わらず強硬姿勢です。それで会社側にしばらく退席してもらい、交渉委員と分会八名で相談。これではどこまでいっても平行線で、裁判をやれば長引くのは目に見えていましたので、今回を最後と決めていた事もあって、和解しようという事になりました。合意は二ケ月プラス六万円という事で解
決しました。分会八名は尻切れの悪い終わり方でしたが、会社に一矢を報いたという事では満足しています。
交渉委員のみなさん、それに応援して下さいました方々には本当にお世話になりました。初体験の事ばかりで、私達だけでは何もできなかったでしょうに、今は大変満足しています。

 
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